猫短歌

<短歌>
ヒゲのない猫などいないはずなのに「ヒゲ」と呼ばれる顔をした猫(仁尾智)
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 猫に名前をつけるのが下手みたいだ。
 たとえば、我が家には「しぐれ」と名付けた猫がいる。毛色が白とグレーだったから「しぐれ」。「かわいいじゃん」と妻の評価も上々だった。愛嬌もあるし、呼びやすそうだし、いい名前だ、と自分でも思っていた。ところが今、僕たち(僕と妻)は「しぐれ」を「ニー」と呼ぶ。「しぐれ」を「ニー」。リフレインしたくなるほど原型がない。
 さらに我が家には「なつめ」と名付けた猫もいる。本屋の前で鳴いていたこと、我輩と言い出しそうな顔をしていたことが名前の由来だ。これも当初は気の利いたいい名前だ、と思っていた。でも僕たちは「なつめ」を「ボウ」と呼ぶ。「なつめ」を「ボウ」。リフレインしたく……(以下略)。
 まだ「ヒゲ」と呼ぶほうがそれらしい。
 人間は怠惰だ。たった3文字の本名を発することすら億劫になり、縁もゆかりもない2文字の名で呼んでしまう。罪深い。
 そして猫は人間に輪をかけて怠惰だ。人間になんと呼ばれようとも返事などまるでしてくれない。(もしくは逆に妻の名前を呼んでも返事をしてしまう)
 どう呼ぼうが、無視されようが、カーテンにおしっこされようが、背中に跳び乗られようが愛すべきことに変わりはないから、まあ、いいと言えばいいのだけれど。
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by satoshi_ise | 2006-10-04 17:11 | 短歌 | Comments(4)
Commented by はとこ at 2006-10-06 21:10 x
素朴な疑問なのだけど、「しぐれ」を「ニー」と呼んだり、「なつめ」を「ボウ」と呼ぶのは二人共通なのですか?
それぞれが呼びやすい名前で呼ぶのはわかるきがするけれど、まったく別のでも同じ名前で二人が呼ぶ・・・というがちょっと疑問(笑)
それぞれ「ニー」や「ボウ」になったいきさつを知りたい感じがします。
Commented by satoshi_ise at 2006-10-07 08:23
どちらかが呼び始めるのです。(大体妻が)
……で、それにどちらかが追随する(大体僕が)形で定着していきます。

ちなみにいま「こみ」という本名の猫が「グジャ」と呼ばれています。
もう何がなんだか。
Commented by sasakiarara at 2006-10-08 21:18
ゲドがハイタカと呼ばれているようなものですね。
Commented by satoshi_ise at 2006-10-09 23:11
そうなのか?
(ゲド戦記観てないや。しかも観ないまま過ごしそう)
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