カテゴリ:短歌( 481 )
連作 四十八歳(全10首)
背中っていうか背骨をなでている もう長くない猫をひなたで

猫は逝くときを選んでいるみたい 脳内で流れる「なごり雪」

動かない猫に一晩添い寝する 悲しい朝もおしっこは出る

リビングを歩くとまとわりついてきた気がしたけれどもういない猫

三毛猫は死ぬときまでも気まぐれでうまく悲しませてもくれない

亡くなった猫と一緒になくなった かかってた手も焼いてた世話も

猫の命日が三日も増えたのに年賀状など準備している

天国も悪くないけど虹の橋付近で死後はぼんやりしたい

気がつくと泣いてる妻に気づかないふりでポケモンGoをしている

きょうもいい天気 どうして晴れた日は猫を偲んでしまうのだろう

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by satoshi_ise | 2017-06-18 09:27 | 短歌 | Comments(0)
連作 四十七歳(全10首)
小悪魔と悪魔が別であるように子猫と猫のかわいさは別

運命の猫との出会いはプライスレス 値札は付いているはずがない

甘噛みを知らない猫にかじられてマゾヒスティックな自分に気づく

新しい拷問ですか 正座した太ももに乗る猫の重さは

「いるだけでいい」ってきみは猫に言う 一度でいいから言われてみたい

手ざわりでどの猫なのか言い当てるゲームをコタツでする大晦日

猫の毛に触れたときだけ脳内にニャンドルフィンが分泌される

いいもんだ 猫といるのはいいもんだ 猫が迷惑そうでもいいもん

猫といる僕は幸福そうですか 犬のいる家は裕福そうだ

晩年は猫とのんびり暮らしたい 今との違いはよくわからない

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by satoshi_ise | 2015-12-24 12:57 | 短歌 | Comments(0)
連作 四十六歳(全10首)
そういえば最近あの子見ないなぁ 自分でミュートしたのも忘れ

仮の名を呼びなれた頃もらい手が決まって猫の名だけが残る
ボーダーがレスってわけか どこからが石突きなのか このブナピーは
[本歌]ファミリーがレスってわけか 真夜中のファミレスにいる常連客は(枡野浩一:集英社『淋しいのはお前だけじゃな』)
もう水も飲めない猫に点滴を打つのはたぶん自分のためだ
「今でしょ」と始めたことに踏ん切りをつけてやめるのなら今でしょう
衰えた猫はやっぱり撮れなくてアラーキーにはなれそうもない
おしっこをする猫がいるこの家のあきらめてきた匂いが好きだ
一日に「さて」と何度も口に出す さては全然やる気がないな
生前の猫の写真を眺めてる サイダーをまたサイダーで割る

僕は死ぬ 順序よく死ぬ 猫たちを看取って妻に看取られて死ぬ
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by satoshi_ise | 2015-02-14 21:19 | 短歌 | Comments(0)
2014年3月(03-012)
今年初「はじめまして」を口にする日はいつなのか もう春なのか(仁尾智)
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by satoshi_ise | 2014-03-22 00:33 | 短歌 | Comments(0)
2014年3月(03-011)
底辺が僕で福山雅治が高さの三角形の面積(仁尾智)
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by satoshi_ise | 2014-03-22 00:32 | 短歌 | Comments(0)
2014年3月(03-010)
おたがいに背を向け眠る僕たちの顔をそれぞれ照らすiPhone(仁尾智)
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by satoshi_ise | 2014-03-22 00:30 | 短歌 | Comments(0)
2014年3月(03-009)
「忘れない」「風化させない」 忘れられない人じゃない人たちが言う(仁尾智)
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by satoshi_ise | 2014-03-12 15:26 | 短歌 | Comments(0)
2014年3月(03-008)
天災は忘れなくてもやってくる 忘れる自由を侵すべからず(仁尾智)
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by satoshi_ise | 2014-03-12 15:25 | 短歌 | Comments(0)
2014年3月(03-007)
Googleのない世の中で正解の出ない話で笑い合いたい(仁尾智)
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by satoshi_ise | 2014-03-12 15:22 | 短歌 | Comments(0)
2014年3月(03-006)
ゼビウスの壁がほんとは無敵だと知って昭和がひとつ終わった(仁尾智)
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by satoshi_ise | 2014-03-12 15:21 | 短歌 | Comments(0)