![]() よく皿が割れた年だった。 年の前半からバタバタと忙しかった。 家を離れて、単身で大阪や広島に長期出張していた時期も多かった。 8月のお盆辺りだっただろうか。 「今年は仕事しかしてない年だな……。年末に今年の10大ニュースを振り返ったら、『僕おも』の公開収録が間違いなく1位だよ」と、妻に話すと「いいじゃん、公開収録は大ニュースだよ!」と笑いながら答えた。 確かに大ニュースだけれど、なんだか物足りないな、と思っていた。 9月。 8匹の飼い猫の中で最年長だったミルキーが突然死んだ。15歳だった。 妻が妻ではない頃から飼っていた唯一の猫で、結婚当初からずっと一緒にいた。 きれいな三毛猫だった。 我が家の猫がこういう形で減るのは、初めてだった。 以降、妻も僕も不注意でよく猫の餌用の皿を割った。 妻は皿を割るたびに、泣いていた。 僕おもの公開収録が10大ニュースの1位に輝くような、ちょっと物足りない2010年だったらよかったのに。 先日、また妻が皿を割った。 「今年は、よくお皿を割っちゃたな」と、つぶやきながら片付けていた。 泣いていなかった。 もう辞めた煙草を九年ぶりに吸う 死のないところに立たない煙(仁尾智)
長い長い余生の途中 高3の夏に敗退してからずっと (仁尾智)連作「Cager -籠の人-」より
部屋を片付けていて、ポケットアルバムを発見したら、眺めはじめてしまうのが人というものだろう。その中に汗だくのユニフォーム姿で写っている集合写真を見つけた。 高校3年生のとき、バスケットボールの最後の大会で負けた直後の写真だ。負けた後とは思えないほどさっぱりした顔の僕がそこにいる。 More
シャワーを浴びているときには、身体か頭の何かが刺激されて記憶のフタのようなものがゆるむのではないだろうか。
我ながら「そんなこと覚えていたんだ、俺」ということがよぎる。水の音のせいなのか、全裸であることの作用なのか、湯気の効能なのかは、よくわからない。 More ![]() ![]() ![]() 人には、2種類しかいない。すなわち猫グッズを買う人と、買わない人だ。 猫をモチーフにしたグッズが苦手だ。 作り手の愛情が濃すぎて、買う前にげんなりしてしまうか、あるいは逆に猫を商品として扱いすぎているか、もしくは単にかわいくないか、のいずれかに当てはまってしまうからだと思う。絵や写真集は、ときおり買ったりするけれど、日常使うものは、ほぼ全滅といっていい。猫に限らず、動物と日用品とは絶望的に相性が悪いのだと思っている。思っていた。 そんな僕だったのに、一目惚れで昨年のクリスマスに買ってしまったのが、写真のカップ&ソーサー。僕の主義や主張など、一瞬で覆るものなのだ。 猫の造形がとても猫っぽくて、いい。確かにこんな格好をするんだ、猫は。 あと、モノとして媚びた感じがなくて凛としているのが、モチーフの猫となんとなく合っているのかもしれない。 カップを持ち上げたとき、そこにある物語に気がつく、というスキのない仕掛けも好ましい。「READY OR NOT?」は、「もういいかい?」の意味だって。 カップとソーサー以上でも、以下でもないけれど、ちょっといい。いいでしょ? セレクトグッズショップ「四月」 「カップ&ソーサー READY OR NOT?」 < 前のページ次のページ >
|
プロフィールなど
ブログパーツ
最新のコメント
カテゴリ
検索
以前の記事
おすすめキーワード(PR)
ファン
|