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ごぶさたしています
mixiに(書き溜めたではなく)書き溜まった短歌。順不同。
決して連作ではありません。
どれだけ暗かったら気が済むのですか!



馬鹿だった頃を何度も振り返る 今は馬鹿ではないかのように
三回の一身上の都合から一枚の履歴書になる春
最初からnearly equalsだからこそとどまるところを知らない言葉
かなしみで始まりお別れで終わる羽化したヒグラシみたいな二年
ワンピース足りないことに気付くまでパズルは楽しいような終電
早弁もチョークも君との「おはよう」もないあすのための卒業式だ
呼ぶために息を吸うから「呼吸」なら呼べる誰かに生かされている
ひどすぎる罵詈雑言もチャラになる「いい意味で」って便利な呪文
バファリンのやさしさだけを抽出し渋谷の路上でさばく青年
もういない鳴けない猫に似た雪に似た白い白い静けさが降る
死にたいと思うのは夜 死んだっていいと思うのはよく晴れた朝
うずまきのコーヒーフレッシュ アントマンみたいにすぐに消えてしまった
運命の人、ではなくて運命を信じて最初に出会った人だ
水色といわざるを得ないチョコミントアイスの色の水なんてない
溶けきったアイスが冷凍庫の底で固まっちゃった みたいな決意
地図で折る紙飛行機を病室の窓から飛ばし眠る少年
裏のない表があるとするならばいい人そうにみられてもいい
公園で蛇口から飲む水道水 中学校と血の味がする
される側に僕などいない きみだけの決意のようなさよならがいい
死にたいと思ったことがないきみは黄色のようで信じたくなる
テーブルをはさんだ僕らに入れすぎた砂糖以外のすべてが足りない
ため息を音色に変える放課後の吹奏楽部のフルートのひと
書き損じるたびに自問を強いられる罰を履歴書から受けている
夏休み 制服じゃない格好で学校じゃない場所にいたきみ
いま僕に足りないものがすべてある場所を燃やしに自転車で行く
by satoshi_ise | 2006-08-10 11:34 | 日記
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