「記憶は、生春巻のようだ」なんて、思わせぶりな書き出しで始まる日記を、今から書きます。
記憶は、生春巻のようだ。 たぶん反抗期のころだったと思う。よく覚えていないのだ。 反抗期のころだったと思うのは、それ以外の時期だったら、僕が僕を嫌になるからそう思いたいのだと思う。 一度だけ、母親に手を上げたことがある、気がする。 ついでに言うと、一度だけ食事が並んでいる食卓を星一徹ばりにひっくり返したことがある、気がする。本当によく覚えていないのだ。自分がやったことのようでもあるし、「3年B組金八先生」のワンシーンと自分の記憶がすり替わっているようでもある。 記憶は、ライスペーパーにくるまれた色とりどりの野菜で、なんとなく透けて見えるけれど、なにが入っているかははっきりとわからない。 はっきりとわからないから無邪気に食べ進めるけれど、ある瞬間、苦くて、つらくて、吐くような記憶をうっかり口にする。 忘れたいことは、生春巻の中のパクチーに似ている。 ※苦くて、つらくて、吐き出したくなるパクチーは、僕の数少ない苦手な食べ物です。
by satoshi_ise
| 2007-10-25 23:17
| 日記
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